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「よき時を思う」を読んで

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新築・リノベーション・リフォームのアクアプラスの上野です。

今回ご紹介させて頂く「よき時を思う」の著者、宮本輝は、第78回芥川龍之介賞を受賞。父の事業の失敗から度重なる転居、貧困、両親の不和など厳しい子ども時代のなか、読書に没頭し、多くの文学作品に触れています。私の大好きな作家です。

「いつか愛する者たちを招いて晩餐会を」と90歳の記念に祖母・徳子おばあちゃんが計画した一流の素材・一流のフレンチシェフが織りなす家族のための豪華絢爛な晩餐会。女性はイブニングドレス、男性はタキシードの正装での出席。子どもたち孫たちは、それぞれの思いを胸にその日を迎える。私も読み進めるなかで、この日が近づくにつれ、さも自分が参加するかのようなワクワク、ドキドキ感で高揚していきます。

読み終わったあと、なんともいえない豊かな幸福感に包まれます。特に教師時代の徳子おばあちゃんと教え子だった玉木少年の回想で、少年は幼くして両親が離婚し、母についたものの、その再婚相手から「お前はいらん」と目の前で言われ祖父母に育てられる。さらに少年は重度の吃音(どもり)。徳子さんは玉木少年に住み込みで仕事ができる京都のレストランを世話する。その際、法華経に登場する妙音菩薩が吃音でありながら、釈迦の教えを広めたことを紹介し励まします。やがて少年は料理の世界でフランス・エリゼ宮のスーシェフまでになり、この日、晩餐会の陣頭指揮をとります。徳子おばあちゃんの生涯をたどり、そこに秘められた出会いと別れが胸に響く感動の長編小説。

著者・宮本輝氏は、この本の執筆中に大病になります。ご自分の病と向き合いながらこの作品を完成させました。その心中いかばかりかと思わずにはいられません。身に降りかかった困難を乗り越えた人の強さと温かさが伝わってきます。

著者は、「よき時、それはかつての栄光ではなく、光あふれる未来のこと」と言っています。

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