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「板上に咲く」を読んで

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新築・リノベーション・リフォームのアクアプラスの上野です。

1924年、画家への憧れを胸に、裸一貫で青森から上京した貧乏青年、棟方志功。いかにして「世界のムナカタ」になったのか、その棟方を40余年支え、毎晩、膨大な量の墨をすり続けた妻・チヨの視点で描く感動長編小説です。

ゴッホのひまわりの絵に感銘を受け「ワぁ(我)、ゴッホになるッ!』と油絵を描き続ける棟方志功。師もおらず、極度の貧乏、極度の弱視でモデルの線もうまく捉えられない。そんな彼が辿り着いたのが木版画を超えた『板画』であった。
『目(まなぐ)があんまり見えでね。油絵を描くのは難しいじゃ。したばって版画だばできる。版画だば触って確かめられる・・・この手をワぁ!の目にするんだ』と棟方志功。
一枚の板、一本の膨刻で世界に打って出た男。びっくりするほどまっすぐ、呆れるほど一生懸命。板に顔を押しつけるように、心と身体を全部ぶっつけて描く。そして膨る、彫る、彫る・・・その描写に涙が溢れ、足元から全身に肌が立ちます。

しかし、棟方志功の人間味あふれる愛らしい人柄、親しみある丸い顔にめがね、棟方夫婦の深い愛情と強い友情が、この小説を悲壮感にさせない。物凄い事(アート)は一人では創れない。周りの人の愛と勇気に支えられていることを改めて教えられます。

夫を固く言じて寄り添った妻・チヨは言う『あの人は、自分も人もなく、命も体もなく、あってもなくても版画そのものになってしまうのを願っているのだ。いまわがった。
あの人が版画なのだと』。そして『私はひまわり、あの人は太陽』と…・・。私は、言葉に言い尽くせない美しい感情と幸福感に充たされます。

棟方志功は、家族を愛し、人に愛される。決して驕らず、謙虚な気持ちを持ち続けること、努力を続けること、素直で常に前を向くことを止めない。彼は成功する上での大切なことを自然に真っすぐにやり続けている。

厳しい現実の中で、希望に満ちた、生命力のある素敵な読書をさせていただきました。

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