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住まいの新築・リノベーションのアクアプラスの上野です。
重い自閉症と知的障がいの弟・画家の太田宏介さんと、その絵画をプロデュースしている著者であり兄の太田信介さん。兄弟二人三脚の軌跡をつづった物語です。
幼少期、宏介さんは1分もじっとしていられず、物をたたいたり、キーキーと奇声を上げて暴れます。兄の信介さんは友達の目が気になり弟の存在を隠します。父親はそれからというもの酒を飲み、母親とけんかをしては家から遠ざかります。
重い自閉症・障がいを持つ家族の葛藤と著者の心の葛藤を語っています。やがて大手企業に就職したものの疲弊し家に帰った時、弟宏介の下書きもしない絵を見た時、自然と涙があふれます。『邪気のない絵』に心から感動すると同時に、弟のことを隠した罪悪感にかられ申し訳ない気持ちになります。弟の作品は、かわいい、元気がでる、明るい。なにより人にエネルギーを与えることに気づきます。
著者は「絵を売るのではなく、彼が生み出す感動を届けよう」と兄弟二人で『起業』します。障がいのある人を兄弟姉妹に持つ人のことを「きょうだい」と呼ぶそうです。全国きょうだい会の副会長・弁護士の藤木和子氏が最後に寄稿しています。「“きょうだい”の私は、東大入学・弁護士になるよりも結婚が難しかった!」と。障がいを持つ苦悩は測り知れない。ある時、『障がいをもつ子は親を選んで生まれてくるんだよ。その親のほとんどが、明るい人、一生懸命に生きている人だ』と聞いたことがあります。
私にも、障がいをもった娘がいます。この子がいなければ今の私はありません。感謝の子です。著者は、心身の障がいを乗り超えた画家・草間彌生96歳を目指し、弟宏介が生み出す感動を世界に届けようとしています。本書でもカラーで彼が描く色鮮やかな素晴らしい作品の数々を目にする事が出来ます。

発行:(株)梓書院
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